
Tairaオススメ度:★★★★☆
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この人は人生をリノベーションするつもりだ――
亡き夫から莫大な遺産を相続した女性の前に絶縁したはずの兄が現れ、「あんたは偽者だ」といいだす。
女性は一笑に付すが、一部始終を聞いていた元マジシャンのマスターは驚くべき謎解きを披露する。
果たして嘘をついているのはどちらなのか――。
謎に包まれたバー『トラップハンド』のマスターと、彼の華麗なる魔術によって変貌を遂げていく女性たちの物語。
その”マジック”は謎解きのための華麗な武器。
全貌を知る時、彼女たちは何を思うか。
そして、どう生きていくのか。
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この小説は、「トラップハンド」「リノベの女」「マボロシの女」「相続人を宿す女」「続・リノベの女」「査定する女」という6つの物語で構成された短編集となっています。
どの物語もコンパクトでありながら起承転結がわかりやすく描かれているので、物語に一気に引き込まれていきます。
それぞれの章に登場する女性たちが語る嘘。そしてその真実を知った時に、ホッと安堵したり悲しくなったり複雑な気分になったり。
どちらの感情にせよ、胸がつまる感動を体験することができます。
6つの物語は緩やかに繋がっているので、短編集ですが長編を読んだ後のような充実した余韻に浸れる満足度の高い作品でした。

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