Tairaオススメ度：★★★★☆
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ある朝目覚めると、首を吊った母親を発見した佐藤翔太。
身寄りのない小学生の翔太は養護施設に送られ、そこでヨシハルという少年に出会う。
そして、彼が翔太と距離を縮めて殺人を促したことで、翔太はとある殺人に加担することになり……。
スマホを駆使した詐欺や暴行、殺人を繰り返してきた「怪物」の正体とは。
黒髪の女性ばかりを凄惨な方法で殺害した連続殺人鬼が生まれるまでの物語。
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またしても手に取ったこのシリーズです。

この作品は、殺人鬼の誕生を描いた、いわゆるエピソード０的な物語。

これまでの作品に結びつかない殺人鬼の真相は、捻りすぎな感と、その設定は必要なのかと思わなくもないけれど、これまでの作品との繋がりを考えなければ、一つの作品として面白い内容ではないかと思いました。

幼い頃の強烈な体験が人格に大きな影響を与え、歪んだ愛情への否定と肯定という矛盾が凶悪な殺人鬼を生み出した。そんなありがちな設定を、あえてこねくり回さず描き切っているので、とても面白く読み進めることができました。

僕的には、このシリーズで一番面白い作品でした。