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横道世之介 (文春文庫)
吉田 修一
文藝春秋
2012-11-09



Tairaオススメ度:★★★★★
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誰の人生にも温かな光を灯す、青春小説の金字塔。
1980年代後半、時はバブル真っただ中。
大学進学のため長崎からひとり上京した横道世之介、18歳。
自動車教習所に通い、アルバイトに精を出す、いわゆる普通の大学生だが、愛すべき押しの弱さと、隠された芯の強さで、さまざまな出会いと笑いを引き寄せる。
友だちの結婚に出産、学園祭でのサンバ行進、お嬢様との恋愛、そして、カメラとの出会い・・・。
そんな世之介と、周囲にいる人たちの20年後がクロスオーバーして、静かな感動が広がる長編小説。
第7回本屋大賞第3位に選ばれた、第23回柴田錬三郎賞受賞作。
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素直に生きていくことの大切さを改めて教えてもらえたような、そんな作品だった。

自分に正直に、他人に丁寧に、そういう生き方の大切さを、分かっているようで、全く実践できていないことを、とても痛感させられた。

この本に出てくる登場人物たちも、素直に生きる横道世之介に惹かれ、横道世之介に接するうちにその大切さを感じ、自分の人生を丁寧に生きていくように、そんな素敵な物語が綴られていた。

どうすれば横道世之介のような人になれるだろうか。どうすれば素直にいられるだろうか。

僕も、楽しいと思うことを楽しいと伝え、辛いことは辛いと伝えられるようになりたいなと、そんなことを思ってみた。

素敵な作品です。