
Tairaオススメ度:★★★☆☆
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ネットを中心に話題になっている都市伝説“サイコさん”。
簡単に試せる、よく当たる占い―そんな噂の裏では、“呪い”の存在がまことしやかに囁かれていた。
その“呪い”に巻き込まれた友人を助けるため都市伝説の調査に乗りだした高校生・真瀬宙夜は、自らの住む加賀稚町に古くから伝わる因習にたどり着く。
都市伝説と因習が交わるとき、恐怖が日常を覆いつくす…
アルファポリス第9回ホラー小説大賞大賞受賞作!
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僕はYouTubeでオカルト番組を見るのが結構好き。
その中でも、一人かくれんぼとか、心霊現象が頻発するという曰くつきの場所に実際に行ってみるとか、そういう実際に検証するような企画の番組が好み。
この作品は、そういうインターネット上で話題になっているオカルト的な噂話を起点に物語が始まるという内容で、面白く読み進めることができた。
ただ、オカルト的な物語は、リアルとフィクションの線引がとても難しくて、リアルに描きすぎるとほとんど何も起こらないし、フィクションに描きすぎると恐怖というよりはファンタジーの雰囲気が強くなってしまう。
この作品は、物語が進むにつれフィクションに寄っていくので、現実離れしすぎた物語は僕は好みではないので少し残念な展開だなというのが正直な感想。
その上、人に害を及ぼす存在にもそれなりの事情があるという展開が描かれていて、残念な気持ちに。
もっと徹底して理不尽な害悪として振り切った方が、迫力があったのではないかなと。
そんな感想。
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