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オカルトライター・野崎のもとに相談者・田原が訪れた。
最近身の回りで超常現象としか言いようのない怪異な出来事が相次いで起きていると言う。
田原は、妻・香奈と幼い一人娘・知紗に危害が及ぶことを恐れていた。
野崎は、霊媒師の血をひくキャバ嬢・真琴とともに調査を始めるのだが、田原家に憑いている「何か」は想像をはるかに超えて強力なモノだった。
民俗学者・津田によると、その「何か」とは、田原の故郷の民間伝承に由来する化け物ではないかと言う。
対抗策を探す野崎と真琴。
そして記憶を辿る田原幼き
「お山」と呼ばれる深い森。
片足だけ残された赤い子ども靴
名を思い出せない少女。
誰かがささやく声。
その声の主・・・そ・う・か!
あ・れ・の・正・体・は・あ・い・つ・だ!
どんどんエスカレートする霊的攻撃に、死傷者が続出。
真琴の姉で日本最強の霊媒師・琴子の呼びかけで、日本中の霊媒師が田原家に集結し、かつてない規模の「祓いの儀式」が始まろうとしていた。
彼らは、あれを止めることができるのか!?
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とても面白い映画だった。
原作の「ぼぎわんが、来る」も読んでいたけれど、僕は小説よりも映画の方が楽しめたかも。
原作のおどろおどろしくじっとりと忍び寄ってくる禍々しい雰囲気が映画ではかなり大胆に省略されていて、映画はどちらかというとスピーディでコンパクトな展開に作品を仕上げつつ、悪いものに対峙するヒーロー映画のような、そんなテイストになっているような印象を受けた。
また、いわゆる一般的なホラー映画とは一線を画していて、悪いものはあくまでも抽象的な表現にとどめ、それに対峙する人間の脆さや儚さそして強さを表現しているように感じた。
そして何よりも出演者の圧倒的で感情的な演技にとても引き込まれた。
小説が原作の映画は、どうしても表現に乏しさを感じてしまうけど、この作品は、出演者の熱演や、小説の起承転結部分だけを大胆に抽出した物語展開になっているので、小説よりも飽きることなく魅力溢れる作品に仕上がっているのではないかと思った。
とても面白い映画だった。
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