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46番目の密室 (講談社文庫)
有栖川 有栖
講談社
1995-03-07



Tairaオススメ度:★★★★☆
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45の密室トリックを発表した推理小説の大家、真壁聖一が殺された。
密室と化した地下の書庫の暖炉に上半身を突っ込むという悲惨な姿であった。
彼は自分の考えた46番目の密室トリックで殺されたのか。
推理作家・有栖川有栖とその友人で犯罪学者・火村英生のコンビが怪事件の謎に迫る。
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物語の舞台となる邸宅の雰囲気。良い意味でくどい台詞回し。緩急がもどかしい物語展開。そして何よりも全て意味付けされた必然的なトリック。これぞまさしく本格的な推理小説。という作品だと思う。

推理小説は、犯人は誰だろうか、どんなトリックが使われたのだろうか、そんなことをああだこうだと考えながら読み進めて、結局何一つわからなかったとしても、最後には名探偵が素晴らしいロジックで全ての謎を解き明かしてくれるので、ワクワクしながら読み進めることができるし、とても痛快でスッキリした読後感を味わえる。

この作品もまさにそんな気持ちを味わえた素敵な作品だった。

本格ミステリーはやっぱり楽しい。