
Tairaオススメ度:★★★★★
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失われた過去の記憶が浮かびあがり男は戦慄する。
自分は本当に愛する妻子を殺したのか。
やっと手にした幸せな生活にしのび寄る新たな魔の手。
「占星術殺人事件」以前に書かれた、九年の歳月を経て出版化された本格ミステリーの傑作が、著者自身による綿密な推敲、全面的な加筆・修正を経て決定版として復活。
溢れんばかりのリリシズムが今よみがえる。
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素晴らしい作品だった。
記憶をなくした男と、男を献身的に支える女の、静かで激しく、優しくて切ない物語だった。
ミステリーという枠には収まらない、歴史的な傑作ではないかと思う。
僕がこれまで読んだ島田荘司の作品の中で、一番好きな作品。
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