
Tairaオススメ度:★★★★☆
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顔には刺青、左手は義手。
菊池正弘が営む居酒屋「菊屋」に、古い友人で刑務所を出所したばかりの片桐達夫が現れた。
かつてこの店で傷害事件を起こしてから、自身の妻とも離婚し、32年もの間に何度も犯罪に手を染めてきた男だ。
獣のような雰囲気は人を怯えさせ、刺青に隠された表情からは本心が全くつかめない――。
何故、彼は罪を重ねるのか?
吉川英治文学新人賞受賞後第一作! 著者新境地、魂を震わせる衝撃のミステリー。
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久しぶりに薬丸岳の本を読んだ。
安定の読みやすさと面白さだった。
どうして世の中には悪があるのだろうか。それとも、そもそも悪があって、それを抑えられる人と抑えられない人がいるということなのだろうか。
唐突に悪に巻き込まれる恐怖と圧倒的な絶望を、この本を読んで痛感した。
この世から悪がなくなれば良いのにと、暴力がなくなれば良いのにと心から思う。
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