Tairaオススメ度:★★★★☆
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幼い命を死に追いやった、裁けぬ殺人とは?
街路樹伐採の反対運動を起こす主婦、職務怠慢なアルバイト医、救急外来の常習者、飼犬の糞を放置する定年退職者……
小市民たちのエゴイズムが交錯した果てに、悲劇は起こる。
残された新聞記者の父親が辿り着いた真相は、法では裁けない「罪」の連鎖だった!
モラルなき現代を暴き出す、日本推理作家協会賞受賞作、待望の文庫化!
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貫井徳郎の本は、読んだ後いつも深く考えさせられる。
誠実に生きる。
口で言うのは簡単だけど、実行するとなると本当に難しい。
ほんの少しの不誠実。それはきっと悪意がある訳でもなく、むしろその場面では善かれと思って行った行為かもしれない。
それであっても不誠実は不誠実でしかなくて。
物語の展開は少し極端な形かもしれないけれど、可能性としてはあり得る話だとも思う。
とても考えさせられる内容だった。
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