激流
著者:柴田 よしき
徳間書店(2005-10-21)
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る
Tairaオススメ度:★★★
----------
京都。修学旅行でグループ行動をしている、東京から来た七名の中学三年生。
知恩院に向かうバスで、その中の一人の女生徒、小野寺冬葉が失踪し、消息を絶った―。
二十年後。三十五歳となり、それぞれの毎日を懸命に生きるグループのメンバーに、過去の亡霊が甦る。
「わたしを憶えていますか?」突然、送られてきた冬葉からのメール。
運命に導かれて再会した同級生たち。
彼らに次々と降りかかる不可解な事件。
冬葉は生きているのか?そして、彼女の送るメッセージの意味とは…?
「今」を生きるすべての人に贈る、渾身のサスペンスミステリー。
---------
前半はとても面白かったのですが、後半、急速に面白さが失速していった。
僕の正直な感想です。
上記の解説にもあるように、20年前の修学旅行で突然姿を消した冬葉というクラスメイトから、突然「わたしを憶えていますか?」というメールが、当時冬葉と同じグループだったクラスメイトたちに届く。
それと合わせて、メンバーそれぞれが不可解な事件に遭遇していく。
物語の前半は、これらのエピソードが丁寧に描かれていて、それぞれの事件に繋がりはあるのか、あるとすればどう繋がっていくのか、果たして犯人の思惑は、等々。
ミステリー好きの僕は、ワクワクと推理しながら読み進めていたのですが、肝心のクライマックスのまさかの展開にがっかりです。
物語中、あんなに盛り上げた展開は一体なんだったのか。
僕としては、とても物足りない結末でした。
それでも、文章のテンポは結構好きなタイプなので、この作者の別の作品も読んでみたいと思いました。
今回は星3つでした。
コメント