
先日読んだ「ドッペルゲンガー宮 - 霧舎 巧」繋がりで、先週末に手に取ったのが島田荘司のこの本でした。
ドッペルゲンガー宮となぜ繋がるかと言いますと、物語の舞台設定が共に”流氷館”という建物だからです。
また、ドッペルゲンガー宮の始まりにこの小説の一文が記されていて、この一文から並々ならない本格ミステリーの雰囲気が発せられていましたので、この辺りも手に取った大きな理由です。
今回、僕はこの本を読むにあたり、絶対にトリックを見破ってやろうという意気で臨みました。
丁寧に丁寧に物語を読み進め、時にはページを少し前に戻したり、時には物語の時間軸を手帳に記しながら読み進めたりと。
僕は頑張りました。
犯人が分かりました(雰囲気で)。作者が記したいくつかの布石を拾い上げることも出来ました。
トリックも目の付けどころは良かったと僕なりに思っています。
ただ一つ、最後の犠牲者になった”日下君”が理解できない。分からない。
と言い訳を長々と書いても仕様がないですね。
結論、トリックを見破ることが出来ませんでした。
トリックがババンっと示された時、”日下君”はこういう事かとスッキリするとともに、到底その答えを導く事が出来なかっただろうなという悔しさに、ついつい大声出したい気分になりました。ウォーです。ウォー。
そして、その他のトリック。思えば最初からトリックに対するヒントがはっきりと記されているではないですか。僕はそのヒントを何度も何度も見返しているというのに。この辺もウォーです。
それにしてもミステリーはホント面白いです。
こんなにずっとミステリばかり読んでいるのに、飽きるどころかますます深みにはまっているような気分です。
次こそは。固くそう思った夜でした。
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