FB8CA4E0-A77A-4E03-BFC9-2CEE77A80FD3




Tairaオススメ度:★★★☆☆
----------
東京・五日市署管内の路上で、男性の首なし死体が発見された。
刑事の鵜飼は現場へ急行し、地取り捜査を開始する。
死体を司法解剖した結果、死因は頸椎断裂。
「斬首」によって殺害されていたことが判明した。
一方、プロのキックボクサーだった河野潤平は引退後、都内にある製餡所で従業員として働いていた。
ある日、同じ職場に入ってきた有川美祈に一目惚れするが、美祈が新興宗教「サダイの家」に関係していることを知ってしまい……。
警察組織vs悪魔と呼ばれる男vsカルト教団vs元キックボクサー。
囚われた“彼女”の奪還。
愛する人を失った者たちの復讐劇。
疑いなき信仰心に警鐘を鳴らすセンセーショナルな最新長編。
----------

「ケモノの城」のような、禍々しさを想像していたけれど、ある程度抑制された内容だったので、物足りなさを感じなくもない。

宗教に対するステレオタイプな物語の展開なので、それであればもっと徹底的に描いてもよかったのではないかと。

巨大な悪の組織として描くのか、現実から断絶されただけで実際には矮小な組織として描くのか、そこが若干ブレているように感じた。

とはいえ、疾走感溢れるハラハラとした展開で一気に最後まで読み進めることができた。

さすがの誉田哲也作品です。