Tairaオススメ度:★★★★★
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52ヘルツのクジラとは―他の鯨が聞き取れない高い周波数で鳴く、世界で一頭だけのクジラ。
たくさんの仲間がいるはずなのに何も届かない、何も届けられない。
そのため、世界で一番孤独だと言われている。
自分の人生を家族に搾取されてきた女性・貴瑚と、母に虐待され「ムシ」と呼ばれていた少年。
孤独ゆえ愛を欲し、裏切られてきた彼らが出会い、新たな魂の物語が生まれる―。
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とても素晴らしい物語だった。
この本に出会えたことを心から嬉しく思う。
語られる物語も、描かれる世界観も、文章も、その全てが美しくて、読んでいてとても心地よい気持ちになれた。
人が人を想うことの大切さや、日々の生活を慈しむことの大切さを、改めて教えてもらえたような気がする。
僕は、美晴のようになりたいと、そう思った。
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