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Tairaオススメ度:★★★☆☆
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昔ばなし、な・の・に、新しい!鬼退治。
桃太郎って……え、そうなの?大きくなあれ。
一寸法師が……ヤバすぎる!
ここ掘れワンワン。埋まっているのは……ええ!?
「浦島太郎」や「鶴の恩返し」といった皆さんご存じの《日本昔ばなし》を、密室やアリバイ、ダイイングメッセージといったミステリのテーマで読み解く全く新しいミステリ!
「一寸法師の不在証明」
「花咲か死者伝言」
「つるの倒叙がえし」
「密室龍宮城」
「絶海の鬼ヶ島」の全5編収録。
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テンポよくて軽い雰囲気のミステリーを想像していたけれど、意外としっかりミステリーにチャレンジしている、そんな短編集だった。

導入に昔話のエッセンスを用いているので、なぜ小さな人がいるの?とか、鶴が人間に化けるの?、とそんな突拍子もない設定を読者がすんなり受け入れた上で、ミステリーを展開していくという流れは、とても面白いアイデアだなと感心した。

ただ、肝心のミステリーの内容が、意味がわかりにくい部分があったり、ひねりすぎて難解になったりと、やや残念な印象に。

また、本の表紙デザインはポップなのに、物語の内容はシリアスなので、その期待はずれ感もマイナスに作用しているような気がしないでもない。

そんな感想かな。