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Tairaオススメ度:★★★☆☆
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私立大学で教授を務める私が、病死した妻の葬儀を終えて帰宅した夜の10時過ぎ、自宅のインターホンが鳴った。
「奥様、ご在宅でしょうか?」。
インターホンのディスプレイに映る女性の姿に見覚えはなく、私が外に出たときには、女の姿は消えていた。
あの女は誰だったのか。
そんな思いに囚われながら、私は大学の総長選挙に深く関わっていく。
やがて近所のゴミ集積場で身元不明の死体が発見され、私の身の回りで起こる不審な出来事と、混沌とした選挙戦のつながりまで見えてきて――。
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面白くないわけではないけれど、全体的に物足りなさを感じなくもない、そんな感想かな。

大学総長選挙と近所で起こる不可解な事件。

きっと、それぞれの話だけだと物語としての魅力に欠けるので、2つの話を交互に描いたのだと思うけれど、どちらも迫力に欠けるし、2つの話の繋がりもあるのかないのかよく分からない。

この物語にも、美しい女性が登場してきて、主人公とお決まりの仲になっていくのだけれど、こういう設定が出てくるだけで今後の展開がある程度予想できるので、とても残念に感じてしまう。

選挙に潜むドロドロした足の引っ張り合いや、カルト宗教や洗脳、そんな閉塞的かつ一つ一つが物語の核になりうつテーマなので、あまり詰め込まず、一つか二つのテーマに絞って掘り下げた方が、より面白くなったのではないだろうかと、そんな勝手なことを思ってみた。