2AC4AF0D-B7CE-4271-B237-3CD3438E1A5B

もう、聞こえない (幻冬舎単行本)
誉田哲也
幻冬舎
2020-08-25



Tairaオススメ度:★★★☆☆
---------
「女の人の声が聞こえるんです」。
殺人の罪を認め、素直に聴取に応じていた被疑者が呟いた。
これは要精神鑑定案件か、それともーー。
身元不明の男性が殺害された。
加害者が自ら一一〇番通報し、自首に近い形で逮捕される。
これで、一件落着。
自分の出る幕はない、と警部補・武脇元は思っていたが……。
事件の真相に、あなたは辿り着くことができるか。
伏線に次ぐ伏線が織りなす衝撃のミステリー。
----------

シリアスなのかコミカルなのか、少し中途半端感が否めないかな。そんな感想を持った作品だった。

描かれる物語は表面的には面白く読めるけれど、よくよく考えるととても悲しくなるし、なんとも複雑な気持ちになる。

とはいえ、誉田哲也の作品は、徹底した残酷な展開が描かれること多いので、この物語の結末は一体どこに向かうのだろうかと、ドキドキしながら一気に面白く読み進めることができた。

こういうミステリーもあるんだなと、可能であれば、このアイデアを、ジウとか姫川玲子のシリーズの緊迫した雰囲気でも読んでみたいなと、そう思った。