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この闇と光 (角川文庫)
服部 まゆみ
角川書店
2001-08-24



Tairaオススメ度:★★★★★
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失脚した父王とともに、小さな別荘に幽閉されている盲目の姫君・レイア。
優しい父と侍女のダフネ、そして父が語り聞かせてくれる美しい物語だけが、レイアの世界の全てだった。
シルクのドレスや季節ごとの花々に囲まれた、満ち足りた毎日。
しかしレイアが成長するにつれて、完璧だったはずの世界が少しずつ歪んでゆく―。
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面白いという言葉を使うのは少し不謹慎な気もするが、面白かったというのが率直な感想。

最初からやや倒錯した雰囲気に語られる物語。一体この作品はどういう物語なのだろうか、一体どういう結末に向かっていくのだろうか、そんなことを思いながらもグイグイと物語に引き込まれる作品だった。

そうして、明かされる真実に驚愕。
なんとなく禍々しい結末が待っているんだろうなとは思っていたけれど、こういう展開になるのかと本当に驚いた。

結末がやや納得いかないものの、それでもミステリー小説を楽しさを存分に味わうことができた。

面白い作品だった。