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背中の蜘蛛
誉田哲也
双葉社
2019-10-16



Tairaオススメ度:★★★★★
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東京・池袋で男の刺殺体が発見された。
捜査にあたる警視庁池袋署刑事課長の本宮はある日、捜査一課長から「あること」に端を発した捜査を頼まれる。
それから約半年後―。東京・新木場で爆殺傷事件が発生。
再び「あること」により容疑者が浮かぶが、捜査に携わる警視庁組織犯罪対策部の植木は、その唐突な容疑者の浮上に違和感を抱く。
そしてもう一人、植木と同じように腑に落ちない思いを抱える警察官がいた。
捜査一課の管理官になった本宮だった…。
「あること」とは何なのか?
池袋と新木場。二つの事件の真相を解き明かすとともに、今、この時代の警察捜査を濃密に描いた驚愕の警察小説。
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やっぱり誉田哲也の作品は面白い。

果たして正義とは何だろうか。

犯罪が、より悪質で多様化していく中で、警察組織も犯罪に対抗するため先鋭化することが求められているけれど、社会と倫理を軽々しく逸脱した犯罪に、社会と倫理の中で対抗していく警察組織のあり方を、とてもとても考えさせられた。

倫理を外れなければ犯罪が防げないとしたとき、犯罪を防ぐ方が正しいのか防がない方が正しいのか、果たしてどちらが正義だろうか。

とても興味深く面白い作品だった。