C4EAB46C-1B7E-4072-A144-F1565C500296




Tairaオススメ度:★★★★★
---------
おかしいのはこの家か、わたしか―夫の転勤に伴う東京生活に馴染めずにいた果歩は、幼馴染の平岩と再会する。
家に招かれ、彼の妻や祖母と交流し癒される果歩だが、平岩邸はどこか変だった。
さああという謎の音、部屋中に散る砂。
しかし平岩は、異常はないと断ずる。
一方、平岩邸を監視する1人の男。彼は昔この家に関わったせいで、脳を砂が侵食する感覚に悩まされていた。
そんなある日、比嘉琴子という女が彼の元を訪れ…?

----------

比嘉琴子シリーズはやっぱり面白いな。

人間ではない悪いものが登場するホラー小説は数多くあるけれど、これほどリアリティに溢れ怖いと思える作品はそうそうないと思う。

また、霊能者という存在も、他の作品だと今ひとつ信憑性に欠けるところを、このシリーズは大げさではない現実の範囲内に表現を留めているので、現実に起こり得るのではないかと、最後までハラハラしながら読み進めることができる。

そして何よりタイトルが怖いよね。

とても面白い小説だった。