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罪の余白
芦沢 央
角川書店(角川グループパブリッシング)
2012-09-01




Tairaオススメ度:★★★★☆
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高校のベランダから転落した加奈の死を、父親の安藤は受け止められずにいた。
娘は、なぜ死んだのか。
自分を責める日々を送っていた安藤の前に、加奈のクラスメートだった少女が現れる。
彼女の協力で娘の悩みを知ったとき、待っていた現実とは―。
大切な人の命を奪われたとき、あなたはどんな償いを求めますか。
第3回野性時代フロンティア文学賞受賞作。
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いじめは絶対の悪であり、絶対に許されるべきものじゃないと思う。

身体的ないじめは言うまでもなく、精神的ないじめも徹底的に排除しなければならない行為だと思う。

学校という閉ざされた社会の中で意味不明なヒエラルキーが存在し、そのヒエラルキーの中で自己を確立させるために他者に媚びたり他者を蔑んだり。

この物語は、そういうヒエラルキーの中で起こった残酷で陰湿ないじめが描かれている。

いじめを受けた被害者の結末。家族の悲痛さ。そして怒り。

復讐を思う家族に共感をしつつも、悲しみしか生まない結末にやり切れなさを感じる。

考えさせられる作品だった。