ブラックチェンバーブラックチェンバー
著者:大沢 在昌
販売元:角川書店(角川グループパブリッシング)
(2010-03-26)
販売元:Amazon.co.jp
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Tairaオススメ度:★★★

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法を超えた捜査機関それは正義か、強欲か?犯罪組織のブラックマネーを狙う“ブラックチェンバー”にスカウトされた警視庁の河合は、違法取引を追うべく台北、バンコク、東京へ。
そして、恐るべき犯罪計画がその姿を現す!人類を蝕む国際犯罪を追う破格のクライムサスペンス。
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伊坂幸太郎の重力ピエロを読んでいた僕でしたが、ある日図書館に行った時に時間つぶしにその辺にあったこの本を手に取り、なんとなく読み始めてみたところ、思いのほか面白かったので、そのまま最後まで読み進めてみました。

久しぶりに読んだハードでボイルドな物語だったので、しかも数カ国をまたにかけるクライム物だったので、ここしばらくそういった内容の本を読んでいなかった僕にはとても新鮮で、最初から最後まで面白く読めました。

ただ、犯罪組織や犯罪の内容について十二分に説明する部分がところどころに出てくるので、せっかくテンポ良く読み進めていたところにブレーキをかけられたような、そんなやや不満に思うところもなくもない、そんな小説でした。

登場人物達も、それぞれのキャラクター設定がはっきりとしていて感情移入しやすいのですが、それぞれの背景が今一つ掘り下げられていないので、なぜこういった性格になったのか等が分かり難いというところも、僕的にはやや不満を感じる部分でした。

逆に言うと、それぞれのキャラクターを主人公にした物語があれば、僕はとても読んでみたいと思います。

それでも、久しぶりのハードボイルド小説は結構面白かったので、今度図書館でじっくり選んでみたいと思います。

今回は星3つでした。