てのひらの闇てのひらの闇
著者:藤原 伊織
文藝春秋(1999-10)
販売元:Amazon.co.jp
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Tairaオススメ度:★★

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二人の男の道を決定づけたのは、生放送中のスタジオで発せられた、不用意な、しかし致命的な一言だった―。
二十年後、その決着をつける時が訪れ、一人は自死を、一人は闘うことを選んだ。
著者の新たな到達点を示す傑作。
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登場人物の設定や、物語の展開に、少々リアリティが欠けているように僕は感じました。

特に主人公の設定が、仕事が出来るという理由で早期退職を勧告されているけれど、特に焦ることなくどこか達観した視点から他の早期退職を勧告した社員を気遣うという態度や、そんな達観した態度から周りの人に一目置かれたり、美人な部下から一方的に想いを寄せられたり、それでいて父親がヤクザな大幹部だったり、喧嘩がやたり強かったり等々。

こうやって書き記すだけでも、やはり強引なキャラクター設定だよなって改めて思いますね。

なので、物語の設定やテンポ感は好きなタイプだったのですが、最初から最後まで主人公のキャラクターに違和感を感じてしまい、今ひとつ物語に入り込むことができませんでした。

今回は星2つです。