粘膜人間 (角川ホラー文庫)粘膜人間 (角川ホラー文庫)
著者:飴村 行
販売元:角川グループパブリッシング
発売日:2008-10-25
おすすめ度:3.5
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Tairaオススメ度:★★

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「弟を殺そう」
―身長195cm、体重105kgという異形な巨体を持つ小学生の雷太。
その暴力に脅える長兄の利一と次兄の祐太は、弟の殺害を計画した。
だが圧倒的な体力差に為すすべもない二人は、父親までも蹂躙されるにいたり、村のはずれに棲むある男たちに依頼することにした。
グロテスクな容貌を持つ彼らは何者なのか?
そして待ち受ける凄絶な運命とは…。
第15回日本ホラー小説大賞長編賞を受賞した衝撃の問題作。
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ずっとずっと前に図書館に予約していたらしいこの本が入荷したとのメールが届いたので、受け取りに行ってきました。

ノルウェイの森を読んだ後に読む本でないことは間違いないとは思いましたが、せっかくなので読んでみました。

そして案の定がっかりです。

物語は、破綻した人物達による暴力描写が脈絡もなく描かれているだけで、どちらかというと中途半端な物語展開の中で”村はずれに棲むある男たち”という奇天烈な出オチだけを最後まで強引に押し通し、何とかホラー小説として成立させているような感を受けました。

ただ、村はずれに棲むある男たちを卑下に描きたいのか、ただ単に異形として描きたいのかも中途半端な感は否めないため、僕としてはとても物足りなさを感じました。

また、物語の途中で憲兵隊による拷問描写が差し込まれますが、それも単にグロテスクな暴力描写が描きたかっただけにしか思えず、面白さを感じるよりもむしろ不快な気持ちにさせられました。

物語はある程度一定の世界観の中で描かれているので、暴力描写をもう少し必要な箇所だけに絞った方が良かったのではないかと思います。

今回の小説は僕の好みではありませんでしたが、この作者の小説はもう少し読んでみたいとは思いました。

今回は星2つです。