異邦の騎士 改訂完全版


年末にはこの本も読んでました。

これは素晴らしい小説ですね。
ミステリー最高!と声高らかに叫びたくなる衝動。そして実際にミステリー最高!と叫ぶ僕。
いやはや圧巻ですね。

ミステリー小説としての出来は言うまでもありませんが、恋愛小説としてもなかなかの内容なのではないかと僕は思いますね。(恋愛小説はそんなに読んだことないので偉そうなこと言えませんが)

懐古的な情景が物語により一層の深みと悲しみをもたらし、ノスタルジーかつセンチメンタルな雰囲気を余すことなく体感することができる。そんな物語でした。

そんな伝わり難い表現しかできない自分の語彙の少なさに落胆しますね。
まあそんなことはよいとして、記憶を無くした青年が何らかの事件に巻き込まれているのかも知れない。そんなミステリーとしては真新しくない話の内容を、ここまで奥深く広いテーマに昇華させた島田荘司という作家に憧れすら感じました。

この人の本をもっともっと読んでみようと思いました。