最悪

人にはそれぞれのドラマがあり、その中では皆が主人公です。
この本は、そういうことをとても強く感じさせられました。

この本には、どこにでもいそうな、しかし全く境遇の違う三人のドラマが交互に描かれています。
この登場人物達は、街を歩けば普通にすれ違うような、決して本の中だけの想像上の人物ではないリアリティがあります。
物語では、この登場人物達は、少し現実離れした出会い果たします。本のタイトルからも分かるとおり「最悪」な出会いです。

現実には、物語にあるような極端な出会いは無いにせよ、それぞれのドラマが一つになる可能性は十分にあるように思えます。
これから人と出会う時は、その人の持つドラマを少しだけ意識してみようかと思ってみたり。
その出会いが最悪でないことを願いつつ。